MA導入に求められるシナリオの罠

マーケティングオートメーション(MA)から得られる情報を元に、実行効果を上げていくには、何らかのシナリオが必要になります。

 

ユーザーの関心ステージはシンプルで十分

例えば、アマゾンドットコムのような、巨大なWebサイトは例外とし、通常の企業ホームページに訪れるユーザーの、関心ステージについて考えてみます。

最初の入口は、その商品やサービスに対する関心から始まります。

次に資料請求やサンプル依頼。

そして、最後にお問い合わせ、が基本でしょうか。

つまり企業のホームページは、それぞれの関心ステージを意識したコンテンツ(ページ)が、用意されていた方が、良いと言うことになります。

このシンプルな流れが、シナリオそのものです。

MAは、ユーザーがどのページを見ていたか記録を残します。

シナリオと照合することで、関心度が分かることになります。

見てるだけの人、迷ってる人、買いたいけれど確認したい人、それぞれ刺さる営業トークは変わるものです。

これをDMメールに置き換えると、邪魔と感じる人、へぇ~と感じる人、グッドタイミングと思う人、その先のリアクションは想像の通りです。

 

推奨される複雑なシナリオは致命的な問題になる可能性あり

事件は会議室じゃない!現場で起きているんだ!

なんて、有名なセリフもありましたが、理論を優先した複雑なシナリオは、消化不良になる場合がほとんどです。

最初に、例外で示したような巨大なWebサイトは、潤沢なトラフィックを持っていますので、複雑で深いシナリオでも、ドンドン奥へ奥へと浸透していきますが、普通の企業サイトは、途中で止まってしまいます。

例えば、ユーザーの行動パターンを、100通りのステージに分類した場合、100ユーザーの訪問で、ようやく1パターン完結することになります。

1日50ユーザーなら、ゴールしないシナリオが、半分発生することになりますから、自動化以前の話になります。

100通り?と思うかもしれませんが、男性と女性、10代・20代・30代、エリアや年商などの属性を含めると、あっという間に何百通りにもなったりします。

知恵の出しあいのような末に作られたシナリオを、MAに抱かせても、ほとんどのユーザーはゴールせず、消化不良に陥ります。

つまり、シナリオと自動化を売りにしたMAは、相応の規模がターゲットだと言うことになりますが、そこに気づかない導入検討企業が、多いのが現状です。

F1ドライバーでもないのに、F1マシンを手に入れても、まともに運転できなければ、いっそ歩いた方が早く目的地に着ける。

だったら、軽自動車を買った方が良かった、なんて笑えない話も多い業界です。

 

ステージ間の壁を超える戦略

シナリオに同期したステージを、シンプルに「関心ステージ」-「検討ステージ」-「行動ステージ」とした場合、それぞれのステージ間には大きな壁が存在しています。

ユーザーは、その壁を越えて次のステージへ、気持ちを寄せていきます。

各ステージで、主役を張るコンテンツは、次のステージへパスするためのトリガーを、意識して練り込んでおくことが重要になります。

人縄筋にはいかないでしょう。

なので、ここがPDCAであり、ここに知恵を終結させのが、本来のシナリオの意味だと思っています。

 

ゆるりアドバイザリーサービスでは、Mtame社のMA「BowNow(バウナウ)」を使ったMA導入の支援を行っています。

BtoCもマーケティングオートメーション(MA)