類似ページに対するカノニカル設定

検索エンジンに対するSEO対策のひとつとして、canonical(カノニカル)設定による正規化対応はとても重要な要素です。

そもそもマイナス評価の考え方を理解する

Googleに代表される検索エンジンの歩みは、パンダアップデートやペンギンアップデートに代表されるように、検索エンジンの意に反し、あらゆる手法を使って検索上位を獲得しようとする手法に、騙されないようにするテクノロジーの進化とも言えます。

当初は影響力を数値化し、フィギュアスケートの採点のように、多くの加点をもらったページほど上位者である、と言うような流れだったと想像しますが、今日では「やってはいけないことをやったらマイナス点」のように、減算されるイメージと思っていれば良いと思います。

Googleは昔も今もこう問いかけています。

いま、あなたがやろうとしていることは、この世に検索エンジンが無くても、行うことですか

 

canonical(カノニカル)は難しく考えない

canonicalを難しく考える必要はありません。

私は、とてもシンプルに使っています。

・全ページにcanonical設定を記述する、基本は自分自身を指し示すURLを指定する
・既に類似のページが存在する場合、主とそれ以外を決め、それ以外には主を指し示すURLを指定する

「類似」の定義ですが、写真などを除いたテキストだけを基本にした場合、感覚的にほとんど一緒の内容、としています。(曖昧ですが、経験則で判断しています)

人の性分として、以下の考え方を強く持ってる方は、熟慮した方が良いと思います。

・せっかく作ったページだから、主も副も無く全ページ検索エンジンに登録させた方が有利のはずだ

あくまでも「類似」を前提にしていますが、上記の考えは残念の入口かもしれません。

 

canonical(カノニカル)の設定例

主のページがmain.html、類似(副)のページがsub1.htmlとsub2.htmlの2ページ存在した場合、

主:<link rel=”canonical” href=”https://www.hogehoge.com/main.html” />
副1:<link rel=”canonical” href=”https://www.hogehoge.com/main.html” />
副2:<link rel=”canonical” href=”https://www.hogehoge.com/main.html” />

main.htmlは私は主です、となり、副1と2は私の主はmain.htmlです、となります。

その結果、検索エンジンは主を登録し、副1と2は検索対象から外すことができるようになります。

 

こう考えるとスッキリするかもしれません。

数値化した影響力の最高点を10点とした場合、もし正しくcanonicalを設定していなければ、類似ページが3つあるので各ページとも減点され7点。(減点をマイナス3点とした場合)

一方、canonicalを設定し、類似ページを主に向けることで主は10点をキープできることになります。

そもそも3つのページは類似なので、どのページが検索結果に出てくるにしても、検索者の意図は同じになりますので、平たく7点が3ページあるよりも、10点を持ってる方が良いことになります。

 

Googleサーチコンソールで状態が確認できる

Google(グーグル)サーチコンソールを使うことで、各ページが、検索エンジンからどのように理解されているか、確認することができます。

もし、「コンテンツが重複しているので登録を避けました」みたいに評価されているページがある場合、自分の意思とは関係なく、既にGoogleは「類似」として処理したとなります。

canonicalを設定した方が無難です。

 

ワードプレスでページ単位にcanonicalを設定するには

いわゆる、SEO系のプラグインを利用するのが、最も簡単だと思います。

有名なプラグインとして「Yoast SEO」、「All in One SEO Pack」などがあります。
(All in One SEO Packは重くページ表示速度に影響が出やすいのであまりオススメしていません)

 

 

今回、ホームページのリニューアルで、コンテンツ量を増やしたクライアント様から、リニューアル後に検索順位が落ちてきた、とのご依頼を受け内容を精査したところ、この類似とcanonicalの関係に着目しチューニングを行いました。

このようなご依頼も、アドバイザリー業には立派なお仕事です。