「サジェスト汚染」なかなか聞きなれない言葉ですが、いつも使っているネット検索に関する、嫌がらさせ行為の類です。
検索におけるサジェストとは
例えば、Google検索で検索ワードを入力し始めると、勝手に検索ワードの候補がリストとして出てくる場合がありますが、それがサジェストと言われるものです。
入力し始めたワードから推測し、そのワードを含めた関連性の高い組み合わせを、自動的に示してくれるので、非常に便利で多くの方が、無意識に利用されていると思います。
サジェスト汚染とは
悪意を持った誰かが、サジェスト機能を悪用し、サジェスト内に誹謗中傷するような検索用語が、出てくるように仕掛けられた状態です。
例えば、人気ラーメン店:来らい軒があったとします。
通常「来らい軒」と入力するとサジェストが機能し、
「来らい軒 港区」
「来らい軒 チャーシュー」
「来らい軒 濃厚」
「来らい軒 混雑」
などの検索候補が出てきますが、この中に
「来らい軒 セクハラ」
「来らい軒 食中毒」
「来らい軒 ゴキブリ」
などの検索候補が出てきたら…
言われの無い誹謗中傷を通り越し、もはや営業妨害そのものです。
依頼された内容と対応
今回依頼を受けたのは、マイクロソフト社が運営している「Bing」検索でのサジェスト汚染でした。
ちなみに、Google検索では影響を受けていなかったことから、この分野ではGoogleの方がより優れた機能を実装していると推測できます。
対策は不可能に近いと思われますが、対応はとても簡単です。
まず、Bing検索エンジンの運用窓口に対し、現在起きている現象に伴い営業妨害を受けている旨、放置が続けば法的処置も検討する旨、連絡します。
基本的にはそれだけです。(それ以外に、逆SEOなどのテクニックも存在するようです)
Bingの対応は恐ろしく早いものでした。
その日のうちに状況確認し、適切な対応を行う連絡があり、翌日早々にはサジェストから消えました。
このようなご依頼もアドバイザリー業には立派なお仕事です。
追記:
”それ以外にやりようが無いと思います” と書きましたが、サジェスト汚染除去を売りにしている対策業者もあるようですが、その場合、他のキーワードでサジェストを汚染させ、ターゲットのフレーズをリストから追い出す対応を行っているようです。
100万円請求される場合もあるとか、ないとか。